地獄の台風配達 【新聞屋が憂鬱になる日】

新聞配達員はどんな日でも欠配が許されない

ほかのアルバイトなら「今日ちょっと体調が」と休めるような悪天候の日でも我慢して配達をしなければならないのだ。大雨だろうが大雪だろうが台風が来ようが年末だろうが元旦だろうがほかの客商売が休みの日でも新聞屋だけは休まず営業する。

一日一日の仕事は楽だが、継続するのが難しい。それが新聞配達である。

以前かいた記事で → 配達をしてきてで最も辛かった日を大雪の日 と書いたが、都会の販売店で働いてるときの台風デーもハードだった

今日は台風の日の配達について書いていきたい。

台風時の新聞配達

台風が来るのはあらかじめ天気予報でわかっているので、前の日、夕刊くばったあたりから配達員の心はブルーとなる。この仕事をすると天気のプロになり、常に天気ニュースを眺めることが日課となる。管理人なんかは2,3日前から雪や台風が来そうというニュースをみるだけで休みであっても気分がノラない鬱状態となる

ガタガタと雨戸を揺らす風の音、強い雨音、すべてが配達員の心を折る。普段たのしみにしていたテレビはのきなみ中止で台風速報に切り替わり精神的に安らぐことはない

ここで明日が休みだと心はウキウキだ。だが残念ながら大半の配達員は休むことができない

台風や雪の日は新聞がいつもより30分程度はやく店に到着する。いつもよりはやく店にいって折込を済ませる。我が家のドアを開けたとたんの雨しぶきと暴風雨の音にモチベーションが急低下するが、我慢してカブを走らせる。ここでカブが普段からエンジンのかかりが良くないタイプだと、雨ざらしにしすぎてエンジンがカブって(シャレじゃないよ)しまうので暴風雨や激しい雷雨が来る際の駐車場所には気をつけたい。

店に行くと普段は遅い人たちが早めに出勤しているので店が大変混雑している、みなさっさと終わらせたいのでややテンパっている。もちろん雨の日同様新聞をビニールにいれなければいけないので雨と同じようにラッピングをする。ここで注意しなければならないのはラッピングしていても雨足が強すぎると濡れる。新聞がラッピングからズレると破れやすくなるのでなるべく綺麗に折込をしてラッピングする。これが週末のチラシがクソ重い土曜日だと地獄である

そして風雨が凄いので荷台に新聞を積むのも一苦労する。新聞が風で飛ばされないよう重りを新聞にのせながらカバーをかけゴムヒモでぐるぐる巻きにする。こーいう日は普段より軽め設定にして残りの新聞は転送してもらったほうがいい。新聞を積み終わったらいよいよ出発だ。

台風時の道

まず道路を走ると、凄まじい水しぶきで、前がみえない。道の真ん中を歩いている人がいたら確実にぶつけてしまうだろう。ま、暴風雨の中で外を歩く酔狂な住民もいるわけはないが。

大通りにでると冠水した道路がすごいことになっている。

川だっけココ!??

と思うほど道路が水没している。かろうじて見える白線を頼りに前へ前へと走らせる。道路が悪い地域だと配達はより最悪なことになるだろう。唯一の救いはあまり車が走ってないからゆっくりでも走れるというくらいだ。雨にうたれ風に吹かれ一軒一軒投函していく。

天気の日だったら嫌で嫌でしょうがない面倒な階段型マンションがこの日だけは安らぎの場所にかわる。中は暴風雨もこないので雨風しのげる屋内空間が精神的に安らげるのだ

しかし大変なのは配達員だけではない、地域住民も大変である。

風で木が倒れ行く手をさえぎってたり、家の屋根がふきとばされていたり、植木鉢は散乱していたり、あたり一帯は地獄絵図となっていたりする。床下浸水などは経験したことはないが、川などが氾濫するような地域での配達はこれ以上だろう、想像もつかない。

やがてしばらく走っていると体中に普段以上の疲労感が襲う。

雨具が異常に重いのだ。ずっとシャワーを浴び続けてるような状態なので、ポケットに水もたまり、重い道着を身につけながら戦っている悟空のような状態だ。もはや修行の域である

最後のほうはもうパンツまでびちょ濡れになる

管理人は元旦や雪や台風や選挙のようなスクランブルデーに関しては「配達中なにを飲んでも何を食ってもいい」という自分ルールを設定している。普段は配達中買い食いもしないしジュースも飲まない(飲んでも水かお茶)がこーいう日だけは大好きなコーラをがぶ飲みして、懐に忍ばせたスニッカーズを配達しながらかじったりして、体力を回復させながら走るのだ。

明石家さんまが風邪のときだけメロンを食べていいという自分ルールみたいなもんだろうか

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一軒一軒ゆっくり配り、雨に打たれ倒木をかきわけながら、バイクをぶっ倒しなんとか新聞を消化していく。

初心者へアドバイスするとしたらゴーグルのような眼をカバーするものがあるといい。雪や暴風雨のときは顔に打ち付ける雨や雪で目を開けるのが苦痛だからだ。

あとは多少の遅配はこの日許されるので、ピークが過ぎるまで販売所で待つのも一つの手段。カブを走らせる自信がないのであれば、車で配達してしまおう。管理人がいた販売所のスタッフは、台風や雪になるとカブではなくマイカーをつかって新聞を配っていた。そうした身の安全を第一に考えた配達方法を工夫してのりきろう。

そうするうちになんとか配達も終わってくれる

前カゴに新聞が一部余ってたりすると最悪だ。普段ならあまっている場合入れ忘れた家を探しに行くところだが、台風や雪の日は最後うろちょろする体力が残ってない。そんな余裕がないので「ごめん〇〇さん(当番の人)」と心の中であやまりながら無視して帰路に着く

家に帰ると携帯や財布はビチョビチョである。普段の雨程度なら財布も無事だが中が水浸しになってしまっていたことがあり、それ以来暴風雨では防水カバーを付けるようにしている

風呂にザブーンとはいったときの気持ち良さは格別だ。そして台風が過ぎた直後の夕刊だ。台風一過で一点の雲もない空だったりすると非常に気持ちがいいものだ。悪天候は普段の配達がどれだけ楽かどうか身をもって教えてくれてるのかもしれない。

台風デビューの初心者へのアドバイス

  1. ゆっくり走れ
  2. ゴーグルつけて走れ
  3. 携帯と財布は濡れるから防水カバーを忘れるな


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